淡麗女子の美学

ワビサビとワサビ

【ワビサビとワサビ】
今日は、中国の友人とお食事をした。
和食のお店で。
 
日本の文化って、感性と情緒によってできてるって言われるけど、
そこを言語化するということに、その人の価値感が表れる。
 
茶の湯の精神に、「わび・さび」がある。
侘しさと寂しさを観念的に美的に表したもの。
【さび】は、見た目の美しさについての言葉。
この世のものは、経年変化によって、さびれたり、汚れたり、欠けたりする。
一般的には劣化とみなされるが、その変化が織りなす、多様で独特な美しさを【さび】という。
一方、【わび】は、さびれや汚れを受け入れ、楽しもうとするポジティブな心についての言葉。
つまり、【さび】の美しさを見出す心が【わび】。
 
 
なんていうことを思ったのは、
友人がわさびがツンと鼻に抜ける感じを
「わさび気もちいい~」と表現していたから。
 
ツンとすると眉をしかめる人が多い中、
気持ちいいって初めて聞いたなって。
スッキリして気持ちいいらしい。
 
彼女は、感性豊かで、独特の美意識を持っている。
表現の仕方って、
絵だったり、書だったり、デザインだったり、文章だったりするわけで、
人それぞれで面白い。
 
特に私は、仕事上、言葉での表現を大切にしているから、
いろんな人のいろんな言葉が気になるわけで。
言葉での表現って本当に人が表れる。
 
今まで触れてきたものが、表現となる。
私は快い表現ができているだろうか。
そのためにも、上質なものに触れていないとなって感じた初秋の夜。
言葉って面白い。

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